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2003年05月19日

第016号 「建築基準法と風俗営業法」

パチンコ店の設計をしていて、一番戸惑うのは、建築基準法と風俗営業法の食い違いです。

建築を建てる許可は、建築基準法。建てた後の営業許可は、風俗営業法。
二つの法に同時に関わる為、法律同士の食い違い・矛盾に振り回される。

先ず建物の建設・・・建築基準法でOK、風営法でNO、という用途地域がある。
事業の第1歩、建つ・建たないの話です。
どう考えても、造って良いイコール使って良い、と思うが・・・「造っても良いけど、
営業許可は出しませんよ」?という事らしい・・・

先日も、営業先で経営者が「増築したいけど道路から25メートルまでが、近隣商業地域だが、奥が住宅地域で増築できないんですヨ」と嘆いていた。

このケースでも基準法上は、「用途地域が二つの地域にまたがる場合は、過半を占める敷地の用途に従う」と、きめ細かく、法の運用に緩和規定が定められている。
従って少し工夫すれば、このケースでも基準法上は、増築可能になる。

こういったケースはとても多く、風営法が少し基準法との整合性に気を使ってくれれば、随分土地が有効に使え、建物の増築が進み少しは景気に寄与するのに、残念。法の優先順位を決めれば、簡単に解決するのに・・・

しかしこういった、法律同士の矛盾・食い違いは誰が・何処が改めたり調整したりする機能を持つのだろう・・・国の仕組みに、無いのだろうか?

日本中回ってて、基準法の解釈に地域差は無い。
しかし風営法の解釈は地域毎に、微妙に違う。

病院や学校といういわゆる保護対象施設からの距離、フェンスを張る・張らない。
飲食店を設ければイイ・イケナイ・・・
増築改築の既得権、柱1本の残せ・4本残せ・できるだけ残せ・・・
面積計算も基準法は、壁心。風営法は、内法。内法計算に巾木が入ったり・入らなかったり。・・・さまざまな見解が流れる。

どのケースにも共通するのは、風営法に細則が無い事だ(基準法は施行令で、細則がしっかり定められている)
我々は解らない事があると、その都度経営者を通じて、所轄の警察署にお伺いを立てる。所轄は質問されると、県本部に振り判断を仰ぐ。
半ば本部の担当が「法の番人」化している。
こんなことも随分多くの無駄があると思う。細則を決めれば済むのに・・・
細則が無いほうが、都合が良いのカモ?

一番傑作は許認可の申請に、照明器具の図面提出義務があることだ。
恐らくこの法を作った当時、暗い店舗内でイカガワシイ行為がなされていた業種があり、それを背景に定めたものと思うが、こういった、時代に合わなくなった手続きの改善も、誰がして行くのだろう。

イロイロ経験していく内に、「ナンデダロー?」が「慣れ」に変って来たが、どうも基本的には建築基準法は、国民に建物を「造ってもらおう」という法律で、風俗営業法は、施設を作ることも「トリシマロウ」という法律の気がする。

スタンスに性善説と性悪説に近いものを感じる。

しかしこの不況と規制緩和。
この分野でも随分やれる事は多いと思うが・・・ムリか?

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