第122号 「談合は悪か?」
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新聞紙上で、毎日のように“橋梁談合”が騒がれています 幹事役の会社からはトウトウ逮捕者まで出て、会社を思い職務を忠実に果した“社員さん”には労いのしようもない! 識者はTVで、シタリ顔をして“これにより国の貴重な税金が**億円無駄に使われたと語る” ・・・本当に談合は悪でしょうか?(・・・民間工事での談合は勿論悪ですが・・・) 性悪説的に語る識者は何処まで、建設業界・発注・談合の仕組みを理解しているのでしょう? 30年も前のサラリーマン時代の体験で恐縮ですが、“仕組み”は昔も今も大きくは変わってないと思います 官公庁工事の発注は、国が定めた“建設省単価”なる全国統一の“適正単価”をベースに、設計完了後、第三者の積算会社が見積り、“発注予定価格”が決められます そして見積り発注時(私が経験したケースでは)第三者が積算した見積表から単価だけを白紙にした“金抜き表”を参加業者に渡し、見積り・入札をさせました 建設省単価は、本来は発注者及び設計者側しか知らない筈ですが、当然ゼネコンは入手しています したがってどの業者が見積もっても、数字はほとんど同じになります・・・当り前ですネ 落札率が予定価格の99%だから談合している!けしからん!と騒ぎますが、談合は主に落札業者を“民主的”な話合いで決める為のもので、価格を不当に吊り上げる場では ありません 適正価格は既に発注者側により、既に決められているのです 民間工事では“建設不況”になると、自由競争の名の元に“叩きあい”が行なわれます 建設会社の建築課は、営業・積算・現場に分かれており、営業の方は設計事務所を丹念に1番札を取れるかを予測します・・・取ると決心したら、原価は ほとんど無視!取るためにはどのくらい値引きすればよいかの判断だけです 会社の年間目標の数字を達成するには背に腹は変えられない・・・悩む所です こうして原価(見積り)を無視した受注が成功?し、現場担当者へバトンタッチされます バトンを受け取った“現場主任”は改めて図面・見積書・契約書(受注金額)を見直し、顔が青ざめ、馬鹿な数字で受注した営業を罵倒しますが、全ては後の祭り! 生真面目な現場主任は、協力業者(下受け)・メーカーと値交渉の日々が続きます しかし元々赤字覚悟の現場が簡単には黒字化しません・・・しかし会社思いの現場主任は、時には“知恵”を使う・・・禁じ手・・・通称“手抜き工事” 建設業は驚くほど多くの人々が関わり合う業種です 思い付くだけでも、土木・型枠・鉄筋・鉄骨・トビ・外壁・軽量下地・ボード貼り・塗装・木工・金物・建具・家具・左官・タイル・クロス・電気・照明・空調・給排水・・・etc メーカーまで書けばここに書き切れないほどです 元請さんは、談合が成立し、適正な黒字価格で受注できても、自分だけで利益を独り占めしません、長年苦楽を共にしている協力業者・下請けさんにも分配します そうやって親分(元請業者)は多くの人々の幸せな家庭を維持しているのです それと建設業社は官公庁工事だけで食っているのではありません、当然“叩きあい”の民間工事もやってます 設計事務所の監理者の目を盗んで、そうは簡単に“手抜き工事”は出来ません 赤字受注の穴埋めにも、此処の利益は補填されます そうやってヤリクリ算段して、建設業界は生き延びてきたのです それでもし利益が出れば、お金は“スイス銀行に送金”されるのではありません、国税・市県民税で、お国に還元されるのです・・・元に返っていくのです 批判を承知で言います “談合は日本の生み出した文化です” ・・・昔から言うじゃないですか“カネは天下のマワリ物”ってあえて誤りを言うと新規参入業者を排除してきた事です 談合を否定するなら、それに代わる適性価格での発注の仕組みを作らないと、多くのンは倒産し、ますます不況は長引き、不幸せな家庭が増えることは間違いない 何でもかんでも自由競争が正しいと言う“米国性善説的発想”を見直しましょう |