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2005年12月24日

第147号 「腐の一気通貫・・・?」

マスコミは連日、相変わらず耐震疑装事件で大騒ぎです
この事件は、建築業界・設計業界にとって、否、日本の今後にとっても本質はとても根の深い大事件と思います

真犯人・黒幕探し・被害者救済だけで事件は解決ではありません
・・・再発します

しかし
何故、姉歯氏は偽装したのか?
何故、木村建設は設計士に圧力を掛けなければならなかったのか?
何故、検査機構は見抜けなかったのか?
何故、現場は鉄筋の少なさに疑問を持たなかったのか?
何故、総研は詳しくは知りもしない鉄筋量にまで言及したのか?

こうした現象面をいくら眺めても、本質が見えて来ません
事件の本質を探し出す事は、戦後60年かけて復興してきた日本の建築業界の構造を洗い直す事だと思います

官公庁工発注の新プロジェクトは、先ずは設計事務所への見積り発注から始まります
設計事務所の選定です・・・入札・自由競争です(設計料を何故入札で決めるのでしょう?)

仕事量の減ってきている設計業界は必死です
時に(叩きあいで)赤字受注をします・・・A社が受注したとしましょう

その物件の受注建築業者は、かなり前から“談合”で決まっています・・・X社が内定しているとしましょう

A社の受注が決まると、即X社はA社に挨拶に赴き“協力”を申し出ます
赤字受注のA社は、ありがたく申し出を受けます
・・・何の協力かって?
設計です!!

X社は、自社の設計部社員をA社へ出向させたり、一杯だと(多くは一杯でなくても)、他の下請け専門設計事務所(仮にS社としよう)へ“外注”します・・・
構造設計も設備設計も

そして
協力のお陰をもって、設計図は無事に完成・納品され、工事入札が行われ、予定通りX社が受注し、めでたし・メデタシ・・・
X社がS社への支払も考慮して受注するのは当然です

こうして、発注者・設計事務所・建築会社・下請け設計事務所・・・民主党議員の言葉を借りるなら、まさしく見事な“一気通貫”のシステムです
(・・・“腐の一気通貫”です)

こうして日本の復興期・業界の成長期段階から、大手設計業界・大手建築業界は、運命共同体として、共に支えあって生きて来ました

施主から設計料を貰い、工事会社に仕事させて罪にならないのでしょうか?
工事会社が設計して、何の監理でしょうか?
(官公庁物件だけと信じたいが・・・)日本の設計業界・建設業界は腐ってます!!

そんな日本を誰が作ったのでしょう???

設計・建築を“文化”として理解しない国民
設計と施工の分離の重要性を理解しない役人
建設業界の大きな“票”を当てにして来た選挙制度と、その利権に群がった政治家

姉歯氏は、これら60年の日本の建築業界の癒着風土が生んだ、“落とし子”の気がします

“腐の一気通貫”を断ち切り、デベロッパー・建築業・設計業がお互いの職業の棲み分けをキチンと守り、尊敬し合い
“日本を造る気概”で、地震に壊れない・最低300年の耐久性を持つ建築を造るパートナーシップは組めないのでしょうか?

設計業界よ、過去を反省し立ち上がろう!
今が60年ぶりにやって来たチャンスだ!!

バックナンバ-
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