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2006年01月 アーカイブ

2006年01月10日

第148号 「ピーアーク・ダイナム上場申請」

年末の12月30日にビッグニュースが入りました
“ピーアークとダイナムの上場申請!!”
小さい記事であったので、全文をここに紹介します

「パチンコホール運営会社準大手のピーアーク(東京・足立)が29日、ジャスダック証券取引所に上場申請した。取引所の審査を通れば、2006年4月にも上場が実現する見通し。全国展開する大手のダイナム(東京・荒川)も来年1月にも上場申請する見通しで、両者を突破口にパチンコホール業界に上場の動きが広がる可能性がある。
ジャスダックは株主数などの基準のほか、法令順守などの上場企業にふさわしい管理体制が整備されているかを審査し、問題が無ければ承認する。
主幹事証券はピーアークが日光シティーグループ証券、ダイナムが大和証券SMBC。
パチンコホールは市場規模30兆円といわれ、約32万人の従業員を抱える。ただ景品交換を利用した出玉換金が、禁じられている賭博に当たる懸念があったほか、反社会的勢力との交流、海外への不正送金など、上場の道は事実上、閉鎖されていた。」(日本経済新聞より転記)

タムラレポート(2004年11月8日)NO.92「上場しよう」で、パチンコ業界でも
上場の動きがある事を書きましたが、その時頂いた返事は“パチンコ業界は換金問題が法的に解決出来ない以上、上場は出来ない”との否定的見解が大半でした

しかし“歴史は動く”
やはり上場申請は受理されました
受理された以上はきっと審査はとおり、新聞の予想通り4月には認可されるでしょう

“デキッコナイ!”の批判を横目に、多くのハードルを越えココまで辿り着き、重い門戸を開いたピーアークさんとダイナムさんの努力には心から敬意を表したいと思います

業界の悲願達成です!
蔑視感から解放され、パチンコ企業の役員さんも社員さんも、
胸を張れる時代が来ました

しかし、同時に生き残りの淘汰が加速されます
ただでさえ,
・ファン数の減少
・店舗の大型化
・利益の多くを担って来たスロット機の撤去問題
・数年後の消費税
・好景気から来る金利の上昇懸念
等の多くの問題を抱えて八方塞がり気味の業界に、またまた黒船到来です

株式市場から金利の掛からない豊富な資金を得た企業と、金利の掛かるお金でお店を作る企業が同じ土俵で戦う時代の到来です
公開企業は、市民からも(不正していない)信頼を受け、優秀な人材も集まり、
“人・物・金”いずれの分野でもマスマス企業力をつけて行くでしょう

上場可能な動きを察知し、公開準備中のパチンコ企業は他にも多くいます
愛知県だけでも10社以上と聞きます

日本中で恐らく100社位は公開を視野に入れている企業が在る気がします
最初は公開企業対非公開企業
次は 公開企業対公開企業
スーパー業界と同じように、生き残りをかけた更に激しい戦いの幕開けです
M&Aも進むでしょう

株式公開への道を追うのか?
将来の撤退も覚悟しながら同じ道を進むのか?
知恵を絞り新業態を探るのか?
新業種に方向転換するのか?
後10年後に生き残る企業数は何社?
        生き残る店舗数は何店舗?

いずれにしても、
“待っていれば冬は過ぎ、やがて春が来た”時代は終わりそうです

2006年01月16日

第149号 「設計ミス保険」

昨年末の耐震偽装事件、まだまだ長引きそうですね
原因追求・責任問題・事件性・被害者の救済等、ますます問題が大きくなって行きそうです

一番可哀想なのは、幸せな家庭の夢を託して購入した被害者の方々です

国にも審査上の責任は大と思うが、国は(別の?)真犯人探しに夢中で、審査機構を責めようとはしてません
・・・審査機構を責める事は国の責任問題に直結するからでしょうか?
被害者救済は“補助”の範囲を越えられないようですね

設計事務所の仕組みを少し説明しますと、
一口に建築設計事務所と言っても、その中身は
・プラントやデザインを中心とする、意匠設計
・耐震設計をする、構造設計
・空調や衛生の、設備設計
・照明や電気配線等の、電気設計
の4専門職に分かれており

依頼主は、先ず意匠設計事務所に仕事の依頼する為、意匠事務所が元請になり、他の3専門職へは外注して、分業体制で設計図は進行します
しかし本音の所、(通常の規模の)意匠事務所に(細かい点までは)構造や設備をチエック出来る機能は無く、長い付き合い上の信頼関係がベースです
・・・性善説で成り立っている業界です

設計料は通常、工事費に対するパーセントで計算され、パーセンテージに規定は無く(昔はありましたが)、設計事務所によって様々です

外注の専門職の設計ミスが発生しても、“元請責任”で我々意匠設計事務所に、法的責任が掛かってきます
しかし元々%のビジネスで、利益の薄い設計事務所に、何億円もの賠償能力は無く、訴訟で(当然のように)敗訴しても、残る道は自己破産・倒産しかありません

“無料で再設計しますから勘弁して下さい”では通りませんし
建替えの工事代金は、“死んでお詫び”も出来ない金額です
額が違いすぎます・・・マンションもパチンコ店も単位は“億”です

今回の事件を機に、設計ミスによる“被害者救済”と“企業防衛”方法を検討しました
・・・・・有りました
“設計ミス保険”(俗称)正式には「建築士事務所賠償責任保険」です

会社の年商によって、“掛け金の上限=賠償金額”が決まってきますが、当社は、“1物件又は1年間5億円”の上限で加入しました

物件によっては完全に建替えには届かないケースも有りますが、当社が設計する
物件の80%位は補えられそうです

この設計ミス保険はナカナカ良く出来ていて、
・設備的に所定能力が発揮できていない場合
・設計ミスが原因で、第三者に身体障害が生じた場合
・構造設計ミスで、積雪の重みで屋根が落ちた場合
・ボーリング調査をせず、近隣データーを元に設計したため、地盤沈下で1階の床に亀裂が入った場合

等日常的に起きがちな設計ミスに対して、かなり寛容に・広範囲に賠償されそうです
ただ工事ミスに対する賠償は無いようです

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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御安心下さい
当社、設計ミスが生じないように万全の努力を図って行きますが
万万が一設計ミスが生じても、今回加入した保険により、手直し・最悪“建替え”にも応じられそうです

2006年01月23日

第150号 「ギャンブルは何故儲からない?」

私の住んでいる愛知県常滑市には“競艇場”があります
私が小学校1-2年の時、開設しましたから、歴史はもう50年程になります

おかげで市の財政は豊かになり、常滑市は全国でも有数の借金の少ない町です
競艇場はパチンコ店がライバルのようで、パチンコの発展と共に段々来場者が減ってきましたが、
それでも開催日には無料送迎バスもあり、結構賑っており、多くの常滑市民も一攫千金を夢見て、競艇ファンです

従って、市内の朝の喫茶店内は、競艇とパチンコの成果報告で盛り上がります
しかし昔から“競艇で儲けて家を作った人はいない”と言われて来ましたし、実際いないようです
ギャンブルってやはり儲からないようですネ

しかしこれだけ多くのファンがいますから、一人位は幸運な人がいそうなものですが
・・・何故儲からないのでしょう・・・?

昔、マカオを旅した時、ガイドはカジノ好きがこうじてマカオに住むことになった日本人でした
彼はやはり休日はカジノ通いの人生だそうでした

“儲かりましたか?”と質問すると、彼は
“時々儲かる。しかし儲かってもまた行くから、いずれ負ける。カジノに勝つためには、儲けたらカジノのない国に行くしかない。私は、マカオに住んでいる以上勝ち逃げできない”と語っていた・・・

昨年末、弟がパチスロで20万円儲けたと大喜びしていた・・・

昨年、久しぶりに会った同年(58才)の友人が
友人 「もう直ぐ定年だなー、社長から定年以降も勤めて欲しいと要請があった
    が、定年退職を決心した」
田村 「しかし年金は65才からだから、61才からの4年間困るじゃないの?
    社長さんからそんないい話が貰えたんならもう少し居たら・・・?」
友人 「自分のしたい事があるんだ-・・・実はデイトレーダーをやって見よう
    と思ってー」
田村 「そうー趣味があるならそれもイイじゃない、“犬”がそんなに好きだっ
    たのー?」
友人 「・・・・・・・・・・・???????????」
    「田村君デイトレーダーって“犬”じゃなくて“株”だよ」

私は、犬のブリーダーと株のトレーダーと勘違いしていたのだ
勘違いには訳がある

田舎町に住む堅実な友人が、パソコンを使える事すら驚きだったのに、老後の金儲けに定年後の再就職を蹴って、(退職金をつぎ込んで)ヨモヤ株にウツツヲ抜かすとは思いだにしなかったからだ

趣味でネット取引をしていて多少儲けて、アマリの楽しさに終日取引がしたくなった事が、定年延長を断った最大の理由のようだ・・・

競艇の利益も
弟のパチンコの大勝も
友人のネット取引の儲けも

そう言った“浮利”の話を聞く度に、
“儲かったらまたやる!カジノのある国に住んでいる以上勝ち逃げできない”
と語ったマカオのガイドの話を思い出す

今回のライブドア事件で、経営者も個人投資家も、株に対する認識(とお金への価値観)が変り、健全な取引になる事を期待したいと思います

若い人が“お金”を求めて、終日部屋に閉じこもり、瞬時の取引にウツツを抜かす姿は健全ではなく、日本の将来が心配です

“お金は目的ではなく、汗の労働の成果”だと思いたいのですが・・・

2006年01月30日

第151号 「床が沈下!」

最近とてもショックな事故が発生しました
・・・当社設計のパチンコ店の床が下がったのです!
どんな物件も万全を期して設計して来たつもりですが・・・同じ悩みをお持ちの方が居るかもしれないと、誤解される事を怖がらず“告白”します

現場が“地盤沈下地帯”(軟弱地)である事は、事前のボーリング調査で設計前から解っていました

柔らかい層が地表から地下20Mまで続いた下に、固い“支持層”が存在し、この支持層に杭を打ち、建物の耐震性を確保した

一番議論になったのは、店内の床・・・(施主の希望もあり)店内には柱が無いプランとなっている
柱が有れば、柱と柱を結ぶ、“地中梁”と称する鉄筋コンクリートの大きな梁が有る為に、床は万が一沈下しても、この地中梁に支えられる形となり、床は沈下しぬくい構造となる

通常、床は“土間コンクリート”と称する、床にかかる重量を地面に伝え、建物の耐震設計に負担をかけない構造と
“構造スラブ”と称し、床にかかる重量を基礎・杭に伝え、耐震設計上は、床にかかる重量も建物で支える構造の2種類に分かれる

当然“構造スラブ”にすれば、コストアップになる為、余程の事が無ければ、通常は日常的に“土間コン”で設計する
床の重量を“土”に伝えて行く為には、この土に、当然ある程度の固さが必要になる

今回のケースは、土に固さがない状況・・・構造設計者が一番悩む所

当社パートナーの優秀な構造設計の先生は“地盤改良工法”を採用した
土間コン下の土にセメントを混ぜに、厚さ50CMの岩盤の様に堅牢な地盤を人工的に作る工法です

柔らかい雪の上を長靴では、足が沈んでしまうが、大きな厚い板を敷けば、体が乗れるイメージを描いて頂ければ理解出来ると思います

“濃尾平野”は木曾三川による洪積平野ですので、愛知県の海に近い川下地域は、海抜0Mの地盤沈下地帯です

“地盤改良工法”は、その地盤沈下地帯でも長年使われて来た、極日常的な工法で、我々は何の不安も無く今回採用したのだが、
“沈下”を知った時には、姉歯事件もあり“設計ミス”か!?
とショックと同時に責任の重さに、議論を重ねながらも、構造設計の先生共々、寝られない日々が続きました

原因追求と同時に、下がった床を上げる技術の検討に多くの時間を費やした事は言うまでもありません

幸いにして、外国の特許工法が発見できました
・・・床に直径15mm位の小さな穴をあけ、液体ウレタンを注入し、一定条件下で発泡する特性を利用して持ち上げる仕組みです

工法の“手軽さ”・“泡”でパチンコ玉も入ったままの重い床が上がるものかと、疑心暗鬼な思いでしたが、営業しながら、閉店から開店までの、深夜作業1週間で、約1000㎡の、沈下量10cmの床が、2次的被害もほとんど発生せず、無事持ち上がりました!!
・・・本当にマジックのような工法です

事故が起きた事は不幸でしたが、営業上の被害を最小限で食い止められた事は幸運でした

“設計ミス発生!?”で、迷惑・損害の大きさを思うと、最悪会社存亡の危機も頭をよぎりましたが、
施工前の調査で、“地盤改良の硬化不良”(施工不良)で、設計ミスではない事が判明し、危機は免れました・・・

前々回“設計ミス保険”をレポートしましたが、今回の事故が保険加入の直接の原因になりました
もし設計ミスであれば、今回のケースが保険の対象になる事は言うまでも有りません(・・・今回は加入以前の事故の為保険適用は無理)

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