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2006年04月 アーカイブ

2006年04月03日

第159号 「支所開設ご挨拶」

4月1日より、福岡事務所と岡山事務所を開設致します

大きなきっかけは、耐震疑惑事件です
元来現場監理は“性善説”を前提に成り立っていると信じて来ましたが、この事件をきっかけに、性悪説ではありませんが、“白紙”で、設計から監理まで新体制を築く決心をしました

貴重な財産を預かる責任感から、設計自体のチェック体制・現場監理体制を白紙から築き、より高品質で安心出来る建築を、安定的に供給出来る体制の確立が急務と考えたからです

設計のチェック体制は、本社で十分に可能ですが、現場監理体制は、現場近くで作る必要性が有ります
遠方現場への監理は、移動時間を考えると、午後1時開催で、5時閉会がリミットで、週に一日が原則でしたが、

工期の短さ・変更が出がちなパチンコ建築の特殊性と、竣工後のアフターケア・メンテを考慮すると、もっと現場に密着した監理体制を、車で駆けつけられる行動半径内に作る必要性を強く感じたからです

現状は、上野・名古屋・大阪・岡山・福岡で、決して十分ではありませんが、今後逐一増やして行く予定です(年内に仙台を予定しています) ただ折角作った支所を、現場監理だけではもったいないので、当社のキャッチフレーズ“情報発信型企業”としての役割を更に前進させるようと、各支所で“塾”開催する事にしました

セミナーをあえて“塾”と呼ばして頂きます
一回限りのセミナーではなく、各界の優秀な講師の先生をお招きして、継続的に教えを頂きながら、皆で“交流の輪”を広げて行こうとの構想です

日本中、パチンコ設計に出かけて見て強く感じるのは、変化の速さと、勉強と情報交換の場の必要性です

競争の厳しい業界で“交流の場”をと言うのは、言葉で結うほど簡単ではないのは、十分承知です
しかし
建前に終始した業界団体のお付き合い集会や、メーカー主導のPR型ではなく、共通する悩みを持つ経営者が集まり、フランクに成功や失敗や悩みを語り合う場の必要性を強く感じます

それは、トップダウン型ではなく、集まる回数を増やして行く内、自然発生的に育って来ると信じ、
皆さんが集まるきっかけに、“塾・勉強会”の“場”を提供しながら、気長に交流会を育てて行きたいと思います

手始めに、日本中のパチンコ業界の変化に一番卓越している船井総研の小森先生をお招きし“小森塾”を開催しています

続いて
“ランチェスター理論”
“節税”
マンダラ手帳でおなじみの松村先生の“マンダラ塾”
がんばれ社長の”武沢塾“
当社久米憲次の“風営法講座”
・・・陥りやすい風営法の失敗例を中心に語ります
そして私の“タムラ塾”
・・・ローコスト手法や設計のカンドコロをお教えします

経営の仕組み・利益の仕組みを学ぶには、経営ゲームの“MGゲーム”も面白いかもしれません

等いろんな企画をして行きます

皆で学び・皆で成長して行きましょう!
田村設計は全力で皆様を支援します!!!

2006年04月10日

第160号 「トップセールスマン」

会社は“はじめに営業ありき”と言われます
あのトヨタも、当初はトヨタ自工とトヨタ自販に分かれていて、販売は社名通り
トヨタ自販が担っていました
トヨタ自販は、全国に販売ネットワーク網を構築して行きました
トヨタの成長理由に“カイゼン”ばかりが、前に出ていますが、販売の神様と言われたトヨタ自販の神谷社長抜きには、トヨタの成長は語れないと思います

トヨタ自販に学ぶまでも無く、販売・営業は企業成長の大きな推進力を握っています
ところで
何処の企業にも、営業マンの中に、必ずダントツの1位を誇るトップセールスマンがいますが、
どんな方が、トップセールスマンになる資質を持っているのでしょう?
頭脳明晰・接客マナー抜群・会話能力にたけた、カッコイイ“出来る男”でしょうか?

自分の体験ですが・・・
ABC商会と言う、輸入建材商社があります。パチンコ店向けの建材も多く、有名な会社ですから、知っている方も多いと思いますが・・・

昔、名古屋支店に“Tさん”と言う、その頃
55才前後・身長160CM弱・推定体重55KG・メガネ・頭髪やや薄し・前歯前進型の風貌の社員さんがいました

Tさんは車が運転できない為、何時も地下鉄で、夏など汗を拭き拭き、サンプルを持ってやってくるのです
電話をしてサンプルを持ってきてもらう事が、気の毒に思える位です
商品説明も実に下手で、話も苦手そうなタイプです・・・

彼を見ると私はいつも“こんなに体力の無い人が・・・かわいそうにナー・奥さん・子供もいるだろうし・・・大丈夫かなー”と、同情を禁じえませんでした

数年間付き合っていて、他の営業マンから何かのきっかけで、Tさんがトップセールスマンである事を知り愕然としました・・・マサカ!?

世の中解からないものですネ!
以来私は営業マンの資質について興味を持ち調べて見ました・・・

“立て板に水”・・・会話上手な雄弁家をさしてよく言いますね
元来は、会話が苦手な私は、営業マンの一番大事な資質は“トーク能力”と思っていましたが、実際は“立て板に水タイプ”は、えてして営業下手が多いそうです

言葉が挟めないほどの勢いで、売り込まれた側は、ストレスが溜まり、その営業マンを嫌いになるそうです

ヤハリ営業は、人と人の接点ですから、“技術・テクニック”ではなく、“心”かなと思います

営業の話になると、いつも汗を拭き拭きやって来たTさんの姿を思い出します
我々の仕事も、つい目先の“新しいデザイン”を追い求め勝ちですが、それと同時に、大事な事は
古いようでもヤハリ“一生懸命さ”かなと思う最近です

2006年04月17日

第161号 「良い建築を、より安価に!」

日本の建築コストは、世界一高価と聞きます
理由はいろいろ有るでしょう
物価自体が高い事、建築コストの大きな割合を占める人件費が高い事、安価な外国人労働力を持たない事等、要因はイロイロありますが・・・

建築資材が高い事も大きな要因です
何故日本の建築資材は高いのでしょう?
答えから言います“流通”です!
メーカーから、1次問屋・2次問屋・小売店等、末端に到達するまで、いくつもの“ペーパーマージン”のハードルを越える必要が有るからです

それは、建築業界は元来“倒産し易い仕組み”を持った業種である為、売上げ回収のリスクヘッジ上、日本の商習慣が生み出した、生き残りの知恵です

メーカーにしてみると、何百・何千もの納入先の経営状況を管理する事は不可能であるため、経営内容に優れた第1次の納入先を少数に絞り、また1次の納入業者も同じように、第2次の納入先を少数に絞り込む・・・と言う風に何重にもリスク回避システムを構築して来た訳です

端的に言うと、“流通の本質はリスクヘッジ”かもしれません
しかし、そのリスクヘッジが単価に乗って来る為、そのツケを払うのは消費者である建築主です

ハードルを越える度に、5-10%の“ツケ”を繰り返せば、末端単価はかなりなものになるのは当然です

今まで、建設業界に携わる者として、
クライアントに“良質で安価な建物”を提供しようと、色んな方法を試みましたが、我々設計事務所に出来る業務に限界があります

建設業に参入しても、流通の問題は解決出来ません

そこで我々は、クライアントに“より安価で、良質な建築”を提供する為に、“建材ビジネス”に参入する決心をしました
国内の建材では上記のような、流通の仕組みの中で、安価に提供する事は不可能だからです

結論は
“海外建材”に参入します・・・日本のようなリスクヘッジの流通の仕組みはありませんから、建築主・建築会社に、ストレートに安価な建材を提供できます

今のところ、床タイル(中国製)、アルミサッシュ(韓国製)等から始めて行きます
建築コストの大きな部分を占める“鉄骨”も検討中です

タイルの関しては、今床タイルの主流である“中国製セラミックタイル”を日本に最初に輸入したのは当社です

もう6-7年前、香港在住の知人と、上海の建築展で見かけ、日本で使いたいと申し込んだら、代理店になって欲しいとの要請を受け、契約を結び、当社の設計物件で使用し出した事が始まりでした

そんな訳で、実績も経験もあります
この度、子会社を作り、“本業として”取り組んで行きます
どうかよろしくご支援をお願い致します

このメールが届く17日の月曜日には、中国の“広州交易会”にいるはずです
“より安価でより良質な建材”を日本に持って帰りたいと思っています

2006年04月24日

第162号 「建築確認申請」 

耐震偽装事件も、関係者に法の裁きがなされそうです

・姉歯氏は、名義貸しの建築士法違反
・イーホームズの藤田氏は、資本金の架空増資
・木村建設の木村社長は、粉飾決算
・ヒューザーの小嶋氏は、詐欺容疑のようですが・・・未決定のようです
他に、姉歯から名義を借りた設計者も含め、逮捕者は総勢10名ほどになるようです

しかし、事件の本質とは無関係な事で(別件)逮捕し、絞り上げて、真犯人にしたいのでしょうか?
悪人を仕立て上げないと、気が済まないようです?

最も大事な事は、(居もしない?)真犯人探しでは無く、事件の起きる日本の建築業界の、仕組みの解明だと思います
長く設計業界・建築業界に携わった者として断言出来るのは、今回の事件の一番大きな要因は
同一業者が、設計と施工を行なっても良いと言ういわゆる“設計施工制度”に本質が有ります
設計事務所が、デベロッパー・施行会社の下請けで、“正義”が貫けるはずが有りません

構造家は、(元請のデベ・施行会社に喜ばれようと)構造のコストダウンに知恵を絞り協力します
しかし
どんなに知恵を絞ろうと、所詮は安全率のマージンを下げる行為に過ぎません

この設計施工制度の改善・禁止強化なくしては、この事件から学ぶものはありません

しかし、この事件を通じて世間の方にも建築・設計業界の事を理解して貰えたようで、それなりに設計を身近に感じて貰えるようになった点では評価して良いかもしれません

ところで
事件以来、頻繁に「確認申請」と言う言葉が登場していますが・・・
私、(とても恥ずかしいのですが・・・)設計に関わって35年間、「建築確認申請」と言う言葉の本当の意味は未だに解かりません・・・
何故「建築工事許可申請」ではないのでしょうか??
どの本にも書かれていないし、説明を受けた事はありません

このような事件が起きて見るとこの言葉が気になり出します
もしかしたら
“建築基準法のチェク(確認)しただけで、後は知らないヨ”とでも責任回避する為の用語かなとさえ思えて来ます・・・

確認申請は不思議な申請です・・・
一番不思議なのは、“他人の敷地”に設計をし、確認申請を提出しても、受理され、建築基準法に誤りが無ければ、申請は下り工事可能になります

確認申請はあくまで、建築基準法をクリアーしたか、しないかの申請であり、土地の所有関係の(大半の地域では)記入欄はありません

もう一つ不思議な事は
確認申請なしに、勝手に作っても、出来てしまうと、施主は“既得権”・“生活権”に守られて、取壊しをしなくても、建物を所有出来る点です

更にもう一つ不思議な事は
日本の構造基準は、1981年に大きく変わりました
それ以前の建物は、新しい建築基準法の元では、自動的に“違法建築”になりました・・・取壊し命令も改善命令も出されませんが、
今回の耐震偽装マンションの多くには取壊し命令が出されました・・・

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