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2006年04月24日

第162号 「建築確認申請」 

耐震偽装事件も、関係者に法の裁きがなされそうです

・姉歯氏は、名義貸しの建築士法違反
・イーホームズの藤田氏は、資本金の架空増資
・木村建設の木村社長は、粉飾決算
・ヒューザーの小嶋氏は、詐欺容疑のようですが・・・未決定のようです
他に、姉歯から名義を借りた設計者も含め、逮捕者は総勢10名ほどになるようです

しかし、事件の本質とは無関係な事で(別件)逮捕し、絞り上げて、真犯人にしたいのでしょうか?
悪人を仕立て上げないと、気が済まないようです?

最も大事な事は、(居もしない?)真犯人探しでは無く、事件の起きる日本の建築業界の、仕組みの解明だと思います
長く設計業界・建築業界に携わった者として断言出来るのは、今回の事件の一番大きな要因は
同一業者が、設計と施工を行なっても良いと言ういわゆる“設計施工制度”に本質が有ります
設計事務所が、デベロッパー・施行会社の下請けで、“正義”が貫けるはずが有りません

構造家は、(元請のデベ・施行会社に喜ばれようと)構造のコストダウンに知恵を絞り協力します
しかし
どんなに知恵を絞ろうと、所詮は安全率のマージンを下げる行為に過ぎません

この設計施工制度の改善・禁止強化なくしては、この事件から学ぶものはありません

しかし、この事件を通じて世間の方にも建築・設計業界の事を理解して貰えたようで、それなりに設計を身近に感じて貰えるようになった点では評価して良いかもしれません

ところで
事件以来、頻繁に「確認申請」と言う言葉が登場していますが・・・
私、(とても恥ずかしいのですが・・・)設計に関わって35年間、「建築確認申請」と言う言葉の本当の意味は未だに解かりません・・・
何故「建築工事許可申請」ではないのでしょうか??
どの本にも書かれていないし、説明を受けた事はありません

このような事件が起きて見るとこの言葉が気になり出します
もしかしたら
“建築基準法のチェク(確認)しただけで、後は知らないヨ”とでも責任回避する為の用語かなとさえ思えて来ます・・・

確認申請は不思議な申請です・・・
一番不思議なのは、“他人の敷地”に設計をし、確認申請を提出しても、受理され、建築基準法に誤りが無ければ、申請は下り工事可能になります

確認申請はあくまで、建築基準法をクリアーしたか、しないかの申請であり、土地の所有関係の(大半の地域では)記入欄はありません

もう一つ不思議な事は
確認申請なしに、勝手に作っても、出来てしまうと、施主は“既得権”・“生活権”に守られて、取壊しをしなくても、建物を所有出来る点です

更にもう一つ不思議な事は
日本の構造基準は、1981年に大きく変わりました
それ以前の建物は、新しい建築基準法の元では、自動的に“違法建築”になりました・・・取壊し命令も改善命令も出されませんが、
今回の耐震偽装マンションの多くには取壊し命令が出されました・・・

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