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2006年12月04日

第193号 「増築にご注意!」 

年月の経つのが早いのか?
日本人は忘れっぽいのか?
あれほど世間を騒がせた“姉歯事件”は、ニュースに登る回数もめっきり減り、既に風化しつつあります

本当は、根っこには
“日本の耐震基準” ・“日本の建築行政”・“建築業界における、設計業の独立性”等、建築界の大問題が、この事件をキッカケに、深い部分に議論が及ぶ事を期待していたのですが
・・・どうやら改革のチャンスをなくしたようです

しかし、地方自治体の行政指導の現場では、大きく動き出しました・・・
阪神大震災と、姉歯事件の複合効果です
平成15年の耐震基準の改定で、15年以降の建物は、増築も問題ありません
問題は、平成15年以前の建物の増築です
・・・大変厳しくなって来ました

まだ地方地方でバラツキはありますが、最近経験した、愛知県一宮市では
“増築等に伴う既存不適格建築物の構造審査の取り扱い判定フロー”
で増築の指導基準が明示されました

大きくは
“別棟にするか、しないか”が、分かれ道です
構造的に“縁を切った”別棟なら、既存部分の耐震性能も、増築の規模も問題になりません
・・・渡り廊下で結び、防火区画すれば、一体的使用も可能です
別棟とは、地方で異なりますが・・・概ね2-3Mの距離(渡り廊下)が必要です

しかし、別棟にしない一体利用の増築をしようと思うと、既存部分の耐震性能が大きく問題になります
ココでの分かれ道は、
増築面積が、全体面積の、1/2を越えるか、否か?です

1/2以下であれば、既存建物の耐震診断をして、OKならば増築可能(・・・勿論OK出なければ、耐震補強して可能です)

しかし、1/2以上であれば、既存部分に、現行の法律が“基礎まで”適用されます
・・・上物(ウワモノ)の補強は可能だが、地面を掘り起こしての杭・基礎の配筋補強は、事実上不可能だと思います

パチンコ業界も、最近店舗の売買が、盛んに行なわれています
既存店舗を購入して、増築しようとお考えの皆さん、くれぐれも事前に、
増築面積が、1/2を越えるか越えないか?
耐震診断は、OKの見通しがあるか?
を良く判断して行動して下さい
上記の“フローチャート”必要な方は、申し込みください・・・すぐFAXします!

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しかし、一番納得の行かないのは
“既存不適格建築物”・・・言い方は、遠まわし・かつ巧妙だが、事実上は“違法建築”の意味です
建築基準法を守り、正しい手続き・正しい工法を採用して作った建物を、法律が変わったから、勝手に“違法建築化”されてしまうのです
・・・自己の財産価値が、勝手に損なわれたのです

国の指導に従って造った建物が、ある日突然に
“あなたの建物は、地震で壊れますよ”
“もし増築したかったら、違法性を無くしなさいよ”と、“堂々と”言っている訳です

本当は国も、“姉歯さんと同じ穴の狢(ムジナ)”だったのです
姉歯氏は、罪を背負い
国は“直さないと増築出来ませんよ”と、威張る
しかし
法を守って造った建物が、本当に地震で壊れたら、誰が責任を負うのでしょうか?

国は
“天災だった!”と言い、
国民も、
“天災なら仕方が無い”
とアキラメて、幕を引くのでしょう・・・??

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