住宅・病院・オフィスビル・店舗デザイン・商業施設　株式会社田村設計

上品な華やかさで、より愛される店舗へ

改装前は昔ながらの店舗で、十分な広さがとれているとは言い難い箇所が幾つかありました。そこで、今回の改装では既存の軒下を利用し、増築したのと同等に広々とした、最新の店舗に相応しいプランを実現させています。

デザインテーマは、外装・内装ともに「花と幾何学」。外装は既存の柱列の間にガラスをはめ込みダブルスキン風にし、奥の壁には花柄、表のガラス面に幾何学模様をあしらった、上品でありながら華やかで目を引くデザインにしました。

街の中心部に古くからあり、当初より地域の皆様に愛されている店舗でしたが、今回の改装で、最新の店舗として必要なものは確保しつつも、当初からあった親しみやすさ・あたたかみは失わず、むしろより強いものにできたと思います。

“カラフルで派手”から“上品で華やか”に

暗いイメージだった既存店の全面改装を行いました。

改装前は複数の色を組み合わせたデザインでしたが、

改装後は白色の素材の違い（乳半ガラス・金属庇・塗装壁・サイン看板等）で魅せるデザインとしました。

既存の店舗と変わった点は、ガラス行灯ＢＯＸと上部の庇を新たに設置したところです。

ガラス行灯には幅が２種類あり、幅の違いによって光の広がり方が異なるため明るさの調整に苦労しましたが、このガラス行灯のおかげで、夜のライトアップが魅力的な店舗に生まれ変わりました。

また、外壁はクリーンで爽やかなイメージのホワイトの塗装を施しました。派手な色合いは使用せず周辺の店舗との差別化をはかっています。シンプルなのに印象に残る外観です。

夜の街を照らす“光の箱”

既存の外観から受ける印象は、重厚で閉鎖的。そして、夜間の暗さも相まって、店内に入り辛い印象を受けました。

そこで、「明るさ」・「軽やかさ」・「入りやすさ」をコンセプトに、ガラスのファサードを前面道路に向けて計画し、建物全体を“光の箱”にしました。　

そうする事で、クリアな印象の店舗へと見事に生まれ変わりました。入口の赤色がアクセントとなり、シンプルさの中にも華やかさを感じさせます。

外側のガラスと内壁にグラフィックシートを貼り、夜には共に照明で照らします。ガラス面のシートは半透明になっているので、立体的に柄が重なり合うようになっています。建物全体が明るく光り、道行く人が思わず足を止めて見てしまうような、そんな魅力的な建築デザインを目指しました。

洗練された美しい建築デザインへ

外観も内装も白基調にし、まるで真っ白な帽子・洋服・靴を身に着けたような姿へと改装しました。飾らない中にも品格のある建築デザインとなっています。

迫力がある70ｍのガラスのカーテンウォールも、今回の改装で変化した大きな特徴です。

カーテンウォール越しに見えるレストコーナーは外からの見え方も考慮し、巨大な本棚を設置。スケールアウトしたような空間を作り出しました。

この店舗の魅力はなんといっても夜のライトアップ。

美しく光るパンチングメタルの白い壁と、カーテンウォールからあふれる暖かい光が、夜の街なみを明るく照らします。